地域おこし協力隊が住民対話の場作りができるファシリテーターになる「ローカルダイアログ」体験会レポートvol.2

カードを使った住民対話により、 まちづくり戦略を作っていくワークショップ「ローカルダイアログ(Local Dialogue)」。

子どもから大人まで幅広い世代が対話を通じてまちづくりに参加できるツールとして、これまで全国20以上の自治体で導入され、総合計画や各種政策の策定、地域活性化における住民対話の場づくりなどに活用いただいています。

主に自治体や企業、地域コーディネーター向けに展開してきましたが、この度、地域おこし協力隊向けにメニューの提供を開始しました。
(実際に北海道東神楽町の地域おこし協力隊6名が今年4月に認定ファシリテーターになり、活動を行っています)

今回は、6/27に開催したローカルダイアログ体験会についてレポートをお届けします。
愛媛県・滋賀県・茨城県・新潟県など全国から、地域おこし協力隊や協力隊のサポートを行っている方など6名にご参加いただきました。

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体験会の流れ

実際のワークショップは2〜3時間で設計しますが、体験会は30分程度で大まかな流れを体験いただきます。ワークの内容イメージが掴めるだけでなく、ご自身の地域で活用するイメージがつくように、導入事例や目的についてもお伝えしています。

ワークを体験した後は、導入方法やファシリテーターとして活動するための流れについてもご案内します。

ワークは以下の3ステップに分かれていますが、今回は②のパートである「ダイアログカード」を用いたワーク内容についてご紹介します。

①住みたいまちのビジョンを話し合う
②現状のまちについて対話する
③これからのまちづくり戦略を構想する

ダイアログカードを用いた対話

ローカルダイアログでは、ビジョンカード・ダイアログカードという2つのカードを用いて対話を行います。

ダイアログカードには「地域に頼れる人がいると思う」など地域についての質問が書いてあり、表がYes・裏がNoになっています。カードに書かれた質問に対してYes・Noどちらだと思うかをシェアしながら、現状のまちについて感じていることを対話します。

「質問についてYes・Noどちらと思うかを決める」というシンプルなゲームですが、重要なのはなぜそう思うかの理由と共にシェアするところです。

なんとなくYes・Noを決めるのではなく、まちについてお互いが感じていることを理解し、多様な視点からまちの現状を認識した上で決めていきます。

表面のYesが水色、裏面のNoは赤色となっており、裏返すとYesNoが一目で視認できます。

例えば「子どもが将来の夢や希望の実現に向けて学べる環境があると思う」という質問に対して、以下のような意見が出たとします(どちらも実際にワークでよく出る意見です)。

・Yes派:塾や学校などハードは少ないが、面白い活動をしている大人と接点を持ちやすく、キャリアを考える機会が多いから
・No派:都会に比べると学びや進学の選択肢が少ないから

上記はあくまで一例ですが、Yes・Noを決める価値基準は複数あるため、どちらも否定し合う意見ではありません。また、立場や知識によって意見は変わるため、対話する中で「Noと言ったけどやっぱりYesだと思う」といった変化もよく起こります。

大切なことは、Yes・Noの結果ではなく、対話を通じてまちの現状に対する多様な視点を明らかにし、対話に出てくる「人・もの・こと・場所」など地域の資本を特定していくこと。これらの資本が、今後のまちづくり戦略を考える上で重要な材料になります。

(Yes・Noの結果ももちろん重要ではあるのですが、テストの採点結果のようなものではなく、あくまで現状認識を表す指標としてデータ化し、分析していきます)

オレンジのカードは「くらしやすさ」がテーマ。5つのテーマで色分けされたカードは全部で69枚あります。

カードキットを用いたシンプルなゲーム形式で勧められるワークですので、ファシリテーターとしても活動を始めやすいツールです。住民とのコミュニケーションやまちづくりワークショップの開催などで課題感をお持ちの方は、ぜひ一度体験会までお越しください!

その他、ダイアログカード以外のパートについてのご紹介は、体験会レポートvol.1で触れていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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IRODORIでは約7年、地域おこし協力隊の受け入れ体制の構築や募集・伴走支援をしています。その中で、協力隊の方から、住民とのコミュニケーションやワークショップの企画運営について課題を感じていると伺うことが増えてきました。

そうした課題を解消するため、ローカルダイアログのファシリテーターとして住民対話の場づくりが企画運営できるスキルを磨く、認定ファシリテーターの養成講座を実施しています。

もし、ローカルダイアログを活用した地域での実践やファシリテーター養成講座に関心を持っていただけましたら、オンライン体験会を開催しておりますので、以下のフォームよりお申し込み頂けますと幸いです。

また、日程などが合わず説明会にご参加できない方につきましても、資料をお送りいたしますので、以下フォームよりご回答をお願いいたします。

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